負けるわけにはいかないんだ。

無料で配布されている
求人誌くを3冊
家に持ち帰ったのは昨日の事。

今日になってやっと読む気になって
ページをめくる
1冊目
飽きもせず一つ一つの企業を見る
勤務地、時間、勤務日数
週3日でOK！
とか書いてあるところが多々
今は週3日無理だろ〜　
つーか週3日って世間様から見たら少ないんだろうな〜

2冊目
接客業が異常に多い
そして体が固まる　
前働いていた会社だ…
高給与で
全員仲良しで
時間も自由で…
嘘嘘嘘、相変わらず嘘書いてるよ
高給与っていうけれど
この業界じゃ普通だろ

そして気を張らないと字が読めない感覚に陥る
頭痛が始まって
この前バイトした時の
「何も出来ないのに生きている自分」
「それなのに普通の生活を試みる馬鹿みたいなあたし」
が思い出される
「甘えてるんだ。この病に。甘えるな」
一言呟き

3冊目

必死になってるつもりなのか
目を凝らしてぐるぐるの脳みそで字を読む
そして
また前の会社が。
また嘘書いてる…
一気に頭が真っ白になって本を破る
その会社のページを更に破る
テーブルに乗っている求人誌を払い落とす
嘘つき!!
気づいたら叫んでた

吐き気がしてトイレへ
結局吐けずによろつきながら
痛い頭を抱えて座り込む
涙が出そうだ
でも、泣かないんだ
あの会社の為に涙を流すのは嫌なんだ
薬に頼るのも嫌なんだ

今も求人誌が散乱してる部屋
震える手で
見失った自分を取り戻そうと
ここのページを開いている

何故働こうという気持ちが出てくるのか
多分
「駄目人間」と言われた事が
今でもしつこく、何度でもあたしを傷つけてるから。
休養が甘えにしか感じられず
駄目人間と言われた事実を
給与を得る事で消そうとしているんだ。
あたしは社会から蹴落とされていない
あたしだって「普通」に生きられる

甘えてくれるな
負けるわけにはいかないんだ。