桜雨

2004年4月13日
久しぶりに会った彼は
酷く疲れていて
攻撃的で
とても悲しかった

「お金の為だけに働くの?」

少しの会話の後、訊ねた

「それ以外に何があるの?」

と、返された。

昔のあたし、そのまんま。

働く事は生活する事で、生きる事。
そうなんだけど、そうなんだけど…
でも
違う気がして。

あたしが受かったバイトについて説明していた時

「小遣い稼ぎだろ?」と言った。

一瞬の間に心が凍りつく

「悪い!?今はそれしか術がない」

本気で半分怒鳴り口調で言い返した


あなたは頑張っているよ
あなたにとっては大した収入じゃなくても
あたしにとっては
「生きる」事をするための
人間としての一歩を歩む為の
大切なもの

「小遣い程度にしかならない仕事しかできねぇんだろ」

って聞こえた。

あたしも金を得る為に働いていた時
そんな風に疲れて
自分が発する言葉の深さも考えられず
ピリピリしてたよ
疲れは人間の心を余裕の無いものにするよね

「頑張るのはいいけど無理しないでね」

そう声を掛けるので
精一杯だった

ひとりぼっちだと思った





桜が咲き乱れる場所に
散歩に行った
桜の木の下に立って、空を見上げると
隙間からはいくつかの空

悲しくても苦しくても
桜と空は綺麗だった
桜と空が微笑んでくれた気がした

そろそろ散ってしまう

そろそろ散ってしまう

散ってしまう

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